クラウドソーシングのランサーズなどベンチャー5社による「地域の定住人口増加への取り組み」説明会が15日、都内で開かれた。同社をはじめ、ソフト開発のフェンリル(大阪市、牧野兼史CEO)、地域医療機関支援のCBホールディングス(東京都、鈴木尚之社長)、オンライン英会話のレアジョブ(東京都、中村岳社長)、クラウドファンディングのREADYFOR(東京都、米良はるか代表取締役CEO)の広報担当者らが自社の取り組み事例を紹介した。
フェンリルは東京、大阪などの都心部と同じ仕事が地方都市でもできる事例として、松江市や京都市に設立した支社の業務内容を紹介。CBは人材不足に苦しむ地方の病院や薬局支援の実例として、沖縄県での薬剤師就労に向けた「沖縄見学ツアー」=写真=を解説。レアジョブは佐賀県上峰町や北海道夕張市の自治体と提携し、学校で実施しているオンライン英会話授業を説明した。
ランサーズは、政府の地方創生推進交付金を活用した雇用創出事業について、千葉県南房総市や富山県南砺市の支援事例を紹介。READYFORは福井市や神奈川県真鶴町などにおけるクラウドファンディングを通じて移住促進を図っている例を解説した。
5社の事例はベンチャー事業でまだ規模が小さく、地方の人口減少をどこまで食い止められるかは未知数だが、ICTなどを使った新しい試みとして注目、期待される事業ばかりで、いずれも地方創生の切り札になる可能性を秘めている。