厚生労働省が8日発表した2018年の毎月勤労統計調査(従業員5人以上事業所、速報)によると、現金給与総額は月間平均で32万3669円(前年比1.4%増)と5年連続で増えた。うち、所定内給与は24万4733円(同0.8%増)、残業代などを含む所定外給与は1万9900円(同0.7%増)だった。
正社員を中心とする一般労働者の給与総額は42万3544円(同1.6%増)で、パートタイム労働者は9万9813円(同1.3%増)となり、いずれも伸びた。給与総額から物価上昇分を引いた実質賃金指数は同0.2%増となり、2年ぶりにプラスに転じた。
労働時間をみると、総実労働時間は月間142.2時間(同0.8%減)と6年連続の減少。このうち、所定内時間が131.4時間(同0.8%減)で、残業などの所定外時間も10.8時間(1.4%減)と減った。
期末の常用雇用者数は4980.7万人(同1.1%増)で、うち一般労働者が3447.7万人(同0.6%増)、パートが1537.0万人(同2.3%増)で、パートの占める比率は30.86%(同0.17ポイント増)と少し上昇した。
今回発表した統計は、調査手法の不適切処理を認めて再集計したものだが、共通事業所による実質賃金(参考値)の数値については示さなかった。