連合は9日、都内で「2019連合白書」の説明会を開き、傘下労組員らが参加した。同白書は春闘の”理論的支柱”となるもので、この日は三原健一労働条件・中小労働対策局部長が解説した。
今春闘では、雇用維持・拡大、労使協力・協議、公正な成果分配の「生産性三原則」に基づき、賃上げの流れ拡大と働き方の価値に見合う賃金水準を追求。同時に、非正規を含む「すべての労働者の立場に立つ働き方の実現」を目指す。
そのうえで、賃金については「2%程度を基準とし、定期昇給相当分を含む4%程度」の引き上げを念頭に置き、大企業と中小企業の一層の格差縮小を目指す。格差是正では、非正規について前年より50円高い「時給1050円」を目標にする、などの方針を説明した。
連合は昨年11月、今春闘の賃上げ目標を「ベア2%程度、定昇2%と合わせ4%程度」の賃上げ要求を明らかにしている。ベア要求は6年連続で、水準は16年春闘以降、4年連続で同じ。
一方、安倍首相は昨年暮れ、経団連に「大幅賃上げ」を要請したが、これまでの「3%程度」といった具体的な要求はこれまでのところしていない。