厚生労働省が25日発表した2018年「国の機関等における障害者雇用状況」によると、今年6月1日時点の政府機関の雇用数は3902.5人(短時間労働者は0.5人に換算)で実雇用率は1.22%だった。法定雇用率の2.5%を大幅に下回ったことが改めて確認された。
中央省庁などの43機関中、雇用率を達成したのは厚生労働省など8機関だけ。残る35機関は未達成で、雇用不足数は4273.5人。行政機関に限ると実雇用率は1.24%、不足数は3875.0人。国税庁が1068.5人で最も多く、国土交通省の713.5人、法務省の574.5人が続いた。
都道府県全体の雇用率は2.44%、市町村全体は2.38%で、いずれも法定雇用率の2.5%を下回った。都道府県と市町村の教育委員会の雇用率は1.90%で法定雇用率の2.4%を下回った。大学などの独立行政機関のみが2.54%で法定雇用率2.5%を上回った。
障害者雇用については、8月に中央省庁で水増し問題が発覚。実際には法定雇用率を大幅に下回っていたことがわかった。政府は10月に「障害者雇用に関する基本方針」を決定し、19年末までに国の行政機関で計約4000人の障害者を採用し、法定雇用率を達成する目標を掲げているが実現するかどうかは不透明だ。