ニュース記事一覧へ

2018年10月30日

外国人材受け入れ拡大の法改正案を了承、自民総務会  11月8日にも審議入り

 自民党は30日の総務会で、就労目的の外国人受け入れ拡大のため、新たな在留資格を設ける出入国管理・難民認定法(入管法)改正案などを了承した。施行後3年をメドとした「見直し条項」を付け加えることが条件。難航していた党内手続きが終わり、政府は11月2日に閣議決定して国会に関連する改正法案を提出する運びだ。本格的な国会審議は同月8日以降になる見通しで、政府は12月10日までとなっている会期の延長も視野に入れる。

 新制度の運用開始は来年4月1日を目指している。党内では賛成、慎重、反対の意見がぶつかり合い、法務部会や厚生労働部会、政調審議会などで調整を進めてきた。了承に際して、それぞれの部会などが条件や決議を付ける格好となり、「見直し条項」のほかに、「『特定技能2号』の取得要件の厳格化」や「年金・医療などの公的保険制度の加入状況と、社会保険料の納付状況の確認」などが挙がった。

 29日から3日間の日程で始まった衆参本会議では、野党の党首や代表から「制度の中身や受け入れ分野、規模も予算もみえない中で、短期間審議を強いるのは論外」「移民政策とどう違うのか」「人権擁護や適切な労働環境の整備が必要だ」など、さまざまな視点から懐疑的な意見が続いており、改正法案提出後は与野党の論戦が激しさを増す見通しだ。

 

【関連記事】
「新在留資格」と施行1年の「外国人技能実習適正実施法」の行方
官邸主導の新資格、与党で「賛成、慎重、反対」が交錯(10月29日)

新たな在留資格、2種類の「特定技能」を創設
外国人材受け入れ拡大で関係閣僚会議(10月12日)

第4次安倍改造内閣、新たな布陣で臨時国会へ
新在留資格創設のための出入国管理法改正案が焦点(10月8日)


 

PAGETOP