就労目的の外国人受け入れ拡大に向けて政府は12日、「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」を開き、山下貴司法相が新たな在留資格となる2種類の「特定技能」創設を盛り込んだ出入国管理法などの改正案骨子を示した。深刻な人手不足の解消を狙うもので、政府は今月24日召集予定の臨時国会に関連法案を提出し、来年4月の運用を目指す。一方で、野党や与党の一部からも慎重審議を求める声が挙がっており、国会審議は曲折も予想される。
この日の会議では、新たな在留資格として「特定技能」の「1号」と「2号」を設けることが報告された。このうち、「特定技能1号」の資格は、これから決まる受け入れ分野で「相当程度の知識または経験を要する技能」を持つ外国人に与えられ、在留期限は最長で5年。また、「特定技能2号」は、「熟練した技能」をもつ外国人に与えられ、在留期限が更新できるため、条件を満たせば長期の滞在や家族の同伴が可能となる。
一般的に「単純労働」とは、「高度な知識や技術、一定年数の経験などを特に必要としない簡単な労働」と解されている。今回の「特定技能1号」の要件に関する国会審議が、最終的に“グレーな整理”に留まった場合は、政策として将来に禍根を残しかねない。この「1号」については…
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