厚生労働省が9日発表した2017年「雇用動向調査」によると、人手不足の長期化や転職ブームを反映して、昨年の入職率は離職率を1.1ポイント上回り、5年連続の入職超過となった。
年間の入職者数は788万1500人、離職者数は734万5000人で、年初の常用労働者数に対する比率は入職率が16.0%(前年比0.2ポイント増)、離職率が14.9%(同0.1ポイント減)となり、1.1ポイントの入職超過となった。13年から5年連続の入職超過で、離職率が15%前後で推移しているのに対して、入職率は14年の17.3%をピークに、それ以後も16%前後で推移している。
性別では、女性の入職率は18.7%、離職率は17.2%で、同様に男性は各13.8%、13.0%。男女とも入職超過だが、男性より女性の入職・離職率とも高い傾向が続いている。就業形態別では、一般労働者の入職率12.1%、離職率11.6%に対して、パートは各28.4%、25.5%で、パートの転職が活発な様子がうかがえる。
同調査は5人以上の常用労働者を雇用する1万4746事業所を対象に、上半期と下半期の年2回実施。上半期は8871事業所、下半期は8444事業所から回答を得た。