厚生労働省は7日、裁量労働制を採用している事業所の法令順守について、労働基準監督署を通じて2月から自主点検してきた結果を発表した。
対象は企画業務型が2917事業所、専門業務型が9250事業所で、前者は2789事業所から点検結果が提出されたが、4%にあたる128事業所は未提出。後者は8004事業所から提出があったが、13%にあたる1246事業所は未提出だった。
その結果、改善が必要な事業所の内容(複数)は、企画業務型の場合、「対象業務以外の業務に就かせている」が74カ所で最も多く、「業務量が過大だったり、期日設定が不適切」が71カ所あった。「みなし労働時間と実際の労働時間がかなり乖離している」も34カ所、「決議を周知していない」所は56カ所にのぼった。
一方、専門業務型の場合は、「労使協定を周知していない、周知は当事者のみ」が389カ所で最も多く、「最長の人の労働時間がかなり長い」が354カ所、「36協定(休日)が未締結など」が335カ所と多かった。
厚労省はこうした結果を踏まえ、自主的な改善が見込めない場合は重点監督に踏み切る予定だ。