厚生労働相の諮問機関、中央最低賃金審議会は25日未明、2018年度の最低賃金(最賃)の引き上げ目安(全国加重平均)を26円、3.1%に決めた。これにより、最賃額は874円になる。昨年も25円、3.0%引き上げており、3年連続で3%台という過去最大の引き上げとなる。
同審議会は、非公開の「目安に関する小委員会」で議論してきた。中小企業側の反発はあったものの、政府は17年3月に策定した働き方改革実行計画で「最賃を年3%程度引き上げ、全国平均で1000円をめざす」と掲げており、25円以上のアップで決着する公算が高まっていた。
引き上げ額の目安について、小委員会はA~Dの4ランクに分けて提示。A(東京、神奈川、大阪など6都府県)は27円、B(茨城、静岡など11府県)は26円、C(北海道、福岡など14道県)は25円、D(青森、愛媛など16県)は23円となり、今後は各都道府県の最低賃金審議会が各ランクの「目安」を基に8月下旬に最賃額を決定、10月から順次実施となる。