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2018年6月28日

関心低い無期転換の5年ルール  有期労働者への意識調査 連合

 連合が28日発表した「有期契約労働者に関する調査2018」によると、4月から実施された有期から無期への転換権が発生する「5年ルール」について、「ルールの内容を知っていた」人は31.7%(前年比15.8ポイント増)と大幅に増えたが、「知らなかった」が31.3%、「知っていたが、内容までは知らなかった」が37.0%で、両方を合わせると68.3%(同15.8ポイント減)となり、昨年よりは周知は進んだものの、それでも7割近くが知らなかったことが明らかになった。

 自分自身に無期転換権があるかどうか聞いたところ、「ある」が17.5%、「まだ発生していない」が36.2%だったが、「あるかないかわからない」が46.3%にものぼった。「ある」と答えた人に実際に申し込みをしたかどうか聞いたところ、「申し込んだ」は26.9%に過ぎず、73.1%は「申し込んでいない」と回答。

 全回答者に転換権に対する考えを聞いたところ、「待遇が正社員と同等になるわけではない」と否定的な考えを持つ人が57.7%、「モチベーションアップにつながる」と積極的な考えを持つ人が41.0%で、5年ルールにあまり魅力を感じない労働者の方が多いことがわかった。景気拡大の長期化と人手不足で、有期契約労働者にとって雇用面の危機感が薄れ、関心は給与などの待遇面に移っていることがうかがわれる。

 調査は5月16、17両日、インターネットで行い、20~59歳の有期契約労働者1000人から回答を得た。


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