厚生労働省が30日発表した2017年「労働災害発生状況」によると、労災死者は978人(前年比5.4%増)で3年ぶりに増加、死傷者(死亡と休業4日以上のけが)も12万460人(同2.2%増)となった。
死亡者は15年に初めて1000人の大台を下回り、16年はさらに減少して2年連続の過去最少となったが、3年連続の減少とはならなかった。死傷者は09年の10万人台を底にしているが、その後は11万人台を続けていて減る兆しはなく、17年は前年より2550人増えた。
死亡者の多い業種は建設業の323人(同9.9%増)、製造業の160人(同9.6%減)、陸上貨物運送業の137人(同38.4%増)など。事故タイプ別では、高所からの墜落・転落が258人(同11.2%増)、交通事故が202人(同7.3%減)、機械などによるはさまれ・巻き込まれが140人(同6.1%増)で、例年と同じ。
一方、派遣労働者の死者は18人(同3人減)で、建設業が6人と最も多く、次いで製造業が4人。死傷者は4145人(同449人増)で、この5年間で最も多かった。外国人の死傷者は2494人(同283人増)で5年連続の増加となった。