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2018年4月18日

衆院厚労委、野党が欠席  「働き方改革関連法案」の審議入りは5月へ

 衆院厚生労働委員会は18日、生活困窮者自立支援法(生活保護法)改正案の審議を続行したが、裁量労働制の不正適用を理由とした東京労働局の特別指導をめぐる経緯について「集中審議」を求める野党(維新を除く)が欠席した。同問題が衆院厚労委で収束に向かう兆しはない。加えて、野党6党は同日夕、「加計学園」の獣医学部新設をめぐって、与党側が「元総理大臣秘書官らの証人喚問には応じられない」と伝えたことを受け、19日以降の衆院での日程協議に応じない方針を確認。政府が今国会の最重要法案と位置付ける「働き方改革関連法案」の4月中の審議入りは厳しくなった。

 特別指導の経緯について野党側は、「加藤厚労相が事前に受けた報告の資料の大半が黒塗りになっている。詳しい経緯を明らかにするため、集中審議が必要だ」などと主張。これに対し与党側は「これまで(の委員会で)複数回にわたって集中審議を行ってきた。(生活保護法改正案の)法案審議を前に進めるべきだ」として平行線。自民党の高鳥修一委員長が職権でこの日の委員会を開いた。

 衆院厚労委は、「特別指導の経緯」に関して与野党の対立が続く中、それとは別に国会全体の審議日程が見通しにくくなる対立案件が激化した格好だ。これに伴い、「働き方改革関連法案」の審議入りは5月にずれ込む公算で、今国会での成立にこだわるのであれば、法案の大幅修正や会期延長など、政府は終盤国会にかけて大きな判断を迫られる展開となっている。

 

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