厚生労働省が30日発表した2016年度「職業紹介事業報告」(2万406事業所)によると、民営の新規求職申し込み件数は約1322万件(前年度比1.6%減)、常用求人数は約672万件(同20.7%増)、就職件数は約63万件(同6.4%増)。手数料収入は約3876億円(同9.6%増)となった。
有料紹介による常用労働者の就職件数を職業別にみると、16年度も「一般事務」が5万6799件(同2.4%増)と最大で、「看護師」の5万1070件(同5.4%減)、「家政婦(夫)」の5万775件(同7.0%増)などが多かった。
景気拡大の長期化と人手不足の深刻化に伴って、16年度の転職市場は15年度に続いて活性化。求職者数は減少した一方、求人数は2割も増加しており、需給のアンバランスが顕著になっている。紹介事業企業の手数料収入も7年連続のプラスで、伸び率も2ケタ近い伸びとなった。