厚生労働省が27日発表した2月の労働経済動向調査によると、労働者の過不足状況判断DI(「不足」の割合から「過剰」の割合を引いた数値)は44ポイントで、前期比6ポイント増。過去1年で最高の不足を記録した。業種別では、建設の56ポイント、運輸・郵便の52ポイントをはじめ、全12業種で不足となっている。同様に、パートタイムも32ポイントの不足で、同1ポイント減。宿泊・飲食サービスの64ポイントなど、全業種で不足となった。
この人手不足を受けて、過去1年の間に非正規社員から正社員に登用した実績のある企業は55%で、43%は実績がなかった。実績のある業種のうち、医療・福祉が72%でダントツに高く、介護分野での深刻な人材不足を反映している。
調査は四半期ごと。今回は2月1~7日、常用労働者30人以上を雇用する5835事業所を対象に実施し、2674事業所から有効回答を得た(回答率45.8%)。