厚生労働省が12日発表した2017年「障害者雇用状況」によると、民間企業の雇用障害者数は49万5795.0人(前年比4.5%増)で、実雇用率は1.97%(同0.05ポイント増)となり、雇用数、実雇用率とも14年連続で過去最高を更新した。法定雇用率の2%を達成した企業の比率は50.0%(同1.2ポイント増)となり、初めて半数に達した。
内訳は身体障害者が33万3454.0人(同1.8%増)、知的障害者が11万2293.5人(同7.2%増)、精神障害者が5万47.5人(同19.1%増)となり、4年連続で精神障害者の大幅な伸びが目立った。障害者雇用促進法では、18年度から精神障害者の雇用も義務付けている。
これに対して雇用率が未達成の企業は4万5471社あり、そのうち障害者を1人も雇用していない企業の比率は58.7%にあたる2万6692社。また、特例子会社の認定を受けている企業は464社(同16社増)で、雇用者数は2万9769.0人(同2788.5人増)だった。
公的機関では国が雇用者数7593.0人、実雇用率2.50%、都道府県が8633.0人、同2.65%、市町村が2万6412.0人、同2.44%でいずれも法定雇用率を達成している。教育委員会も1万4644.0人、同2.22%となり、初めて法定雇用率を上回った。
同法では障害者の雇用比率の下限を企業が2.0%、政府・自治体が2.3%、教育委員会が2.2%と義務付けている。短時間勤務の雇用者などは0.5人にカウントしている。数字は6月1日時点。