アデコは29日、都内でセミナー「高度外国人財がもたらす企業競争力と職場整備への課題」を開いた。早稲田大学ビジネススクールの入山章栄准教授が講演=写真。現代の日本企業にとって、高度外国人材はイノベーション(革新、新機軸)の創出に不可欠だが、欧米企業に比べて受け入れ態勢がまだ不十分と述べ、解決すべき課題を解説した。
入山氏によると、イノベーションは既存の「知と知の組み合わせ」によって生じ、外国人材を含む多様な人材が就労するダイバーシティー(多様化)経営が重要になる。しかし、多くの日本企業は新卒一括採用と終身雇用制度から脱却できず、「同質の人材がイノベーションを阻害する要因となっている」と分析。米シリコンバレーなどの例を挙げて、外国人材の活用を促した。
この後、アデコの土屋恵子取締役(ピープルバリュー本部長)が、日本で就労する在日外国人へのアンケート調査結果を紹介。来日理由に「住みやすい」「日本に興味がある」が多数を占めたことなどを報告した。