厚生労働省が15日発表した2017年賃金構造基本調査(初任給)によると、大卒の平均初任給は20万6100円(前年比1.3%増)、大学院修了が23万3400円(同0.9%増)、高卒が16万2100円(同0.5%増)など、いずれも4年連続で前年を上回った。前年と同様に、深刻化する人手不足に対応するため、企業側が人材獲得に向けて初任給アップに動いたとみられる。
大卒の場合、男性が20万7800円(同0.9%増)、女性が20万4100円(同2.1%増)と男女とも伸びた。企業規模別では大企業が21万1000円(同2.0%増)、中堅企業が20万2500円(同0.7%増)、小企業が19万9600円(同0.3%増)となった。
産業別で最も高いのは、男性が学術研究・専門・技術サービス業の21万7000円、女性が情報通信業の21万6400円。最も低いのは男性が運輸・郵便の19万7300円、女性も運輸・郵便の19万1900円だった。多くの産業で初任給は20万円台に突入している。
調査は今年6月、新卒採用をした1万5903事業所を対象に実施し、初任給の確定した1万5378事業所について集計した。