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2017年10月 5日

神津会長続投、連合定期大会 10日公示の総選挙は特定政党を支持せず

 4日から都内で開かれている連合の第15回定期大会は5日、任期満了に伴う役員改選で神津里季生会長の続投を決めたほか、新設の会長代行(常勤)には事務局長を務めたUAゼンセン参与の逢見直人氏と、自治労・中央執行委員長の川本淳氏の2人体制を確認。事務局長には自動車総連特別中央執行委員の相原康伸氏が就いた。いずれも任期は2年。

n171005.JPG 労働組合のナショナルセンターである連合は、2年後の2019年に官民統一による現在の組織体制発足から30年の節目を迎える。これに向け、18年~19年度の活動方針の軸を「次の時代の飛躍に向けた足場固めの2年間」と位置付け、取り組むべき課題として「組織力、発信力、政策力にさらなる磨きをかけ、社会からの信頼を高め、すべての働く者のための運動強化」を挙げた。

 具体的には(1)中長期を見据えた新たな社会ビジョンの策定。18年6月に最終報告案、同年10月に連合の中長期の羅針盤となる「連合2035ビジョン」(仮称)を公表、(2)現在約680万人の組合員を1000万人に拡大させるための「特別委員会」を立ち上げて取り組みを加速、(3)地域に根差した顔の見える運動を推進するため、志を同じくする他の団体や組織との連携強化ーーなどを運動方針に盛り込んだ。

 定期大会で採択した「大会宣言」を踏まえ、神津会長は「これからの2年間はしっかり足元を固める期間としなければならない」とあらためて強調。「働く者のための働き方改革を実現するためには法律の整備だけでなく、職場や地域の実践こそが不可欠だ。私たちは集団的労使関係の強みを活かし、その先頭に立って取り組みを進めていく」と決意を込めた。

 大会後のレセプションには、連合が招待した政官財、識者ら幅広い多彩な顔触れが集まった=写真。政治情勢を見渡すと、10月10日投開票の総選挙を前に、支持政党の民進党が事実上“解党”し、現時点では衆院議員を中心に小池百合子東京都知事が率いる「希望の党」、民進党代表代行の枝野幸男氏が立ち上げた立憲民主党、無所属の3つに分かれた状態。野党が大きく変動、流動する中で、神津会長は「総選挙において特定政党の支持は見送り、政策や考えが連合と近い前民進党議員だった候補者を中心に個別に支援の形をとる」との方針を示した。今後の対応については、「総選挙の結果を見極めて判断したい」と述べるにとどめた。

 レセプションは2年に一度の定期大会後の恒例行事だが、今回は大きな野党再編の渦中にあるだけに、会場は例年とは異なる緊張感に包まれ、候補予定者や与野党を問わず多くの議員が詰めかけるなど、「選挙前夜」を象徴する光景となった。

 

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