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2017年9月13日

労基法の法案要綱、答申に「労働者側の意見付す」構え  連合が15日の労政審の対応決める

 15日に開かれる労働政策審議会で労働基準法改正案の法案要綱に対する答申が行われる動きを踏まえ、連合は13日、「高度プロフェッショナル制度は導入すべきでない」などとする意見を付すことを決めた。「概ね妥当」となる見込みの答申には応じる。同日の会見で神津里季生会長=写真左=は「連合が長年求めてきた改正も含まれているため(束ね法案への対応は)非常に悩ましいが、項目ごとに是々非々で従来の主張を繰り返していく」と述べた。

n170913.jpg 政府は9月下旬召集予定の臨時国会に「働き方改革関連法案」(8本セット)の一括提出を目指しており、労政審の審議は答申に向けて大詰めを迎えている。厚生労働省は8月30日の労働条件分科会で、残業時間の罰則付き上限規制などを柱とする労基法改正案と、2年半前に国会に提出され審議入りに至っていない「高度プロ」創設や裁量労働制の対象拡大などを盛り込んだ労基法改正案について一本化する方針を提示。労働者側委員は「一刻も早く改正すべき項目と、労働時間規制の趣旨に反する項目が混在している」として一本化に反対している。

 9月8日の法案要綱では、連合が7月に政府に求めた「最低限の修正」が反映されたが、神津会長は「そもそも反対している項目への考えは変わらず、修正されても懸念が残る」と指摘した。

 また、答申後の国会審議に言及し、「最も政策を共有する民進党との間で連携を密にして連合の思いを国会に届けていく」と強調。一方で、「新たな党代表のスタートダッシュは本筋から離れた話もあったり、複数の離党者の動きがあったりと厳しい船出だが、早期に決着をつけて団結してほしい」と注文を付けた。

 

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