総務省がこのほど発表した「我が国における勤務間インターバルの状況」によると、ホワイトカラー労働者のインターバル平均値は13.8時間だが、EU(欧州連合)が義務付けている11時間に満たない人も1割いることがわかった。勤務間インターバルは、政府が推進する「働き方改革」の重要な要素だが、EU基準を下回る層が1割あったことは議論を呼びそうだ。
インターバルを時間帯別にみると、最も多いのは「14~15時間未満」の23.3%で、「15~16時間未満」が18.7%、「13~14時間未満」が16.2%で続き、この三つの時間帯で6割近くを占めている。しかし、「11時間未満」も10.3%あった。
男女別の平均では、男性が13.3時間、女性が14.6時間で男性の方が1.3時間短く、11時間未満も13.9%あり、女性の5.0%を大きく上回っている。職業別では、「管理職」と「事務職」が13~15時間未満帯に50%を超えているが、専門職の中の「教員」は11時間未満が18.8%で突出して高く、「技術者」も15.7%に達するなど、両職業の人々の健康への悪影響が懸念される。
調査は11年「社会生活基本調査」のミクロデータから、フルタイム勤務で始業時間が固定されているホワイトカラー約9200人を対象に分析した。