厚生労働省が29日発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.52倍となり、前月比0.01ポイント上昇した。3月から5カ月連続の上昇。第1次石油ショックが起きた直後の74年前半に記録した1.5~1.6倍に並ぶ水準を維持している。
都道府県別(就業地別)では福井県の2.15倍が最高で、最低は北海道の1.14倍だった。
新規求人倍率は2.27倍で前月比0.02ポイント上回った。新規求人数(原数値)は前年同月比3.5%増。業種別では製造業の同10.5%増、運輸・郵便の同9.2%増など、慢性的な人手不足業種の伸びが高い。
また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.01倍だった。
7月の完全失業率、前月と同じ2.8%
総務省が29日発表した7月の就業者数は6563万人で、前年同月比59万人増、55カ月連続の増加となった。完全失業者は191万人で同12万人の減少、86カ月連続の減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は2.8%となり、前月と同水準だった。これは1994年前半当時と同じ水準。男女別では男性が3.1%、女性が2.5%で、女性の失業率改善が目立った。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5497万人のうち、正社員は3429万人で前年同月より60万人増。非正規社員も2068万人で同35万人増となり、非正規率は37.6%と前月比0.4ポイント上昇した。非正規のうち派遣社員は140万人で同6万人増加した。