厚生労働省が28日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は1.51倍となり、前月比0.02ポイント上昇した。3月から4カ月連続の上昇。この水準は、第1次石油ショックが起きた直後の74年前半に記録した1.5~1.6倍に並ぶ。
都道府県別(就業地別)では福井県の2.12倍が最高で、最低は北海道の1.13倍だった。
新規求人倍率は2.25倍で前月比0.06ポイント下回った。新規求人数(原数値)は前年同月比6.3%増。業種別では製造業の同14.2%増、運輸・郵便の同
11.1%増と2ケタ増の求人状況だ。また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)が1.01倍となり、前月比0.02ポイント増。2004年11月の集計開始から初めて1倍を超えた。
6月の完全失業率、再び2.8%に低下
総務省が28日発表した6月の就業者数は6583万人で、前年同月比61万人増、54カ月連続の増加となった。完全失業者は192万人で同18万人の減少、85カ月連続の減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は2.8%となり、前月比0.3ポイント低下した。これは1994年前半当時と同じ水準。失業率は2月から3カ月連続で2.8%の水準が続いていたが、5月で“一服”した後、6月から再びタイトな状態に戻った形だ。男女別では男性が2.9%、女性が2.7%で、男性が0.3ポイント、女性が0.2ポイント改善した。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5505万人のうち、正社員は3457万人で前年同月より68万人増。非正規社員も2046万人で同23万人増となり、非正規率は37.2%と前月比0.4ポイント上昇した。非正規のうち派遣社員は139万人で同2万人増加した。