厚生労働相の諮問機関、中央最低賃金審議会(仁田道夫会長)は25日深夜、2017年度の最低賃金(最賃)の引き上げ目安(全国加重平均)を25円、3.0%に決めた。これにより、最賃額は848円になる。昨年も25円、3.1%引き上げており、2年連続で3%台という過去最大の引き上げとなる。
同審議会では非公開の「目安に関する小委員会」で議論してきたが、支払い余力の乏しい中小企業側の反発はあったものの、政府の働き方改革実行計画などで大幅引き上げの基本方針が出ていたことなどから、3%前後で決着する可能性が高いとみられていた。
今後は、東京など賃金水準の高い「Aランク」地域から、沖縄など水準の低い「Dランク」地域まで、都道府県を4ランクに分け、各都道府県の最低賃金審議会が各ランクの「目安」を基に8月下旬に最賃額を決定、10月から順次実施する。