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2017年6月27日

老老介護世帯が最高、貧困家庭比率は低下  厚労省の16年国民生活基礎調査 

 厚生労働省が27日発表した2016年「国民生活基礎調査」(熊本県を除く)によると、65歳以上の高齢者世帯は1327.1万世帯で、全世帯の26.6%(前回比3.4ポイント増)となり、世帯数、割合とも過去最高となった。

 これを反映して、要介護者と同居する介護者の年齢別組み合わせは、65歳以上同士で54.7%(同3.5ポイント増)、75歳以上同士で30.2%(同1.2ポイント増)を占めた。いずれも過去最高で、75歳同士は初の3割台。「老老介護」の世帯比率が年々高まっている。

 一方、15年の相対的貧困率(可処分所得の中央値の半分未満)は15.6%(同0.5ポイント減)、子供の貧困率も13.9%(同2.4ポイント減)となり、どちらも前回より低下した。景気拡大によって労働環境が好転、親の所得が増えたためと推測され、改善は12年ぶり。

 同調査を始めた1985年当時、相対的貧困率は12.0%、子供の貧困率は10.9%だったが、それ以降はほぼ一貫して増勢をたどり、前回の12年は各16.1%、16.3%といずれも最高を記録した。

 同調査は86年から3年ごとに実施。今回は約30万世帯を対象に実施した。
 

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