厚生科学審議会の指定難病検討委員会(水澤英洋委員長)が27日開かれ、2018年度の指定難病の追加検討を開始した。現在、医療費助成の対象に指定されている難病は330疾病あるが、指定要件を満たさないとしてまだ対象になっていない難病も多い。
今回は(1)指定難病の検討に資する情報が整理されたと研究班が判断し、研究班から情報提供のあった疾病(2)小児慢性特定疾病のうち、同様に情報が整理されたと日本小児科学会が判断し、要望のあった疾病――の2点を軸に検討を進めることになった。
また、すでに指定されている疾病の類縁疾病が、研究班の間の調整が行われていないため、指定から漏れている可能性もあるとみられることから、研究班や学会向けの「チェックリスト」を作成する方針。研究班などの専門家だけでなく、患者・家族や患者会などからの申し出も検討対象にする方向だが、これについては難病対策委員会でも審議することにしている。
一方、すでに指定されている疾病のうち、「疾病群」として告示されている場合は、群の中に様々な疾病が含まれることから、医療機関などから「どの疾病が対象になるかわかりにくい」との声が上がっており、告示病名以外の疾病を一覧表にして明示することも提案された。
厚生労働省は次回会合に対象候補となる疾病を提示、同委員会で2、3回検討して対象の可否を決定し、18年度からスタートする計画だ。