厚生労働省の有識者会議「透明かつ公正な労働紛争解決システムの在り方に関する検討会」(荒木尚志座長)は29日の第20回会合で、事務局が提示した報告書の最終案を了承、1年半に及んだ議論を終えた。中心議題となった「解雇無効時における金銭救済制度」について使用者側、労働者側、弁護士らの意見は最後まで平行線をたどったが、金銭救済の制度化に初めて道筋を付けるという“成果”を得た。厚労省は報告書を踏まえて、早ければ今秋にも労働政策審議会を開き、法制化を図りたい考えだ。
報告書は(1)労働局のあっせんや労働審判制度など、現行制度の改善方法、(2)金銭救済制度を新たに法制化する必要性――の2点に大別し、それぞれの現状と課題について、出席委員の意見を交えて整理した。
このうち…
※こちらの記事の全文は、有料会員限定の配信とさせていただいております。