厚生労働省が28日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.45倍となり、前月比0.02ポイントの上昇。2月まで3カ月連続の横ばいが続いていたが、年度末の人手需要が加わって一段と倍率がアップした。バブル崩壊直後の1990年後半に並ぶ水準。都道府県別では福井県の1.99倍が最高で、最低は沖縄県の1.10倍。依然として全都道府県で1倍を超えている。
新規求人倍率も2.13倍で前月から0.01ポイント上昇した。新規求人数(原数値)は前年同月比6.5%増。運輸・郵便の同12.2%増、建設業の同11.7%増、製造業の同11.0%増などの増加率が高い。
この結果、2016年度の年間平均有効求人倍率は1.39倍となり、前年度比0.16ポイント増となり、90年度の1.43倍に次ぐ高さとなった。
3月の完全失業率は2.8%の横ばい
総務省が28日発表した3月の就業者数は6433万人で、前年同月比69万人増、51カ月連続の増加となった。完全失業者は188万人で同28万人の減少、82カ月連続の減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は2.8%で前月と同じ。需給のタイトな状況が続いている。男女別では男性が2.8%、女性が2.7%で、男性が同0.2ポイント低下した。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5375万人のうち、正社員は3376万人で前年同月より26万人増。非正規社員も1998万人で同17万人増となり、非正規率は37.2%だった。非正規のうち派遣社員は132万人で同5万人増加した。
この結果、16年度の年間平均完全失業率は前年比0.3ポイント低下の3.0%となり、1994年度以来、22年ぶりの低水準となった模様。就業者数は6479万人で同66万人増、完全失業者数は203万人で同15万人減だった。