参院厚生労働委員会は30日、職業安定法改正案と育児・介護休業法改正案を含む雇用保険法改正案を賛成多数で可決した。31日の参院本会議で成立する。
職安法改正案は、「紹介事業の機能強化」と「求人・募集情報の適正化」が狙い。求人情報サイトなどの募集情報の提供事業者に、情報適正化の努力義務を課して指導監督していくほか、現行法でも直接募集の虚偽求人は罰則の対象だが、改正後はハローワークなどに虚偽の条件を提示して募集した事業主を罰則の対象に加える。施行は大半が来年1月の予定で、改正項目に関する運用の詳細などは、4月以降の労働政策審議会で詰める。
また、育介法改正案では、育児休業期間について「現行の1年半から2年に半年間延長」し、子供が1歳半になっても保育所に入所できない場合の“緊急避難措置”を講じる。施行は今年10月の予定。
雇用保険料率は17年度から3年間に限り、収入の0.8%から0.6%へ引き下げられる。