エン・ジャパンは24日、企業408社を対象に実施した「過重労働」に関する実態調査を発表した。それによると、過去1年間で「過労死ライン」とされる月80時間を超える残業をした社員のいた企業は40%あり、55%の企業ではいなかった。40%を業種別にみると、「広告・出版・マスコミ」が64%で最も多く、「IT・情報処理・ネット関連」が48%、「メーカー」が45%など。
過重労働の防止に取り組んでいる企業は74%にのぼり、具体的には「業務分担やフローの見直し」(58%)、「管理職への時間管理教育」(52%)、「残業の事前申請」(51%)が多く、「正社員を増やす」(24%)、「派遣・パートを増やす」(20%)など人員を増やして対応するところは少なかった(複数回答)。
一方、政府が昨年12月から実施している「過労死等ゼロ緊急対策」を「内容も含めて知っている」は16%に過ぎず、「名前は聞いたことがあるが、内容などは知らない」が63%にも上り、政府のPR不足が浮き彫りになった。
調査は1月下旬から1カ間、同社サイト「エン人事のミカタ」を利用している企業にインターネットで実施した。