「同一労働同一賃金」のあり方について検討している厚生労働省の有識者検討会(柳川範之座長)は15日、正社員と非正規労働者の不合理な待遇差などを是正する法整備に向けた報告書を公表した。それぞれの委員の専門的知見に基づき、法整備に関する各論点について踏まえるべき議論の前提、ありうる選択肢やその利害得失などをできるだけ幅広く挙げ、それらを掲載して「論点整理」(報告書)とした格好だ。
派遣労働者の派遣先労働者との均等・均衡待遇については、各委員の見解や意見を記したうえで、「複数のアプローチがありえるため、今後、労働政策審議会で議論を尽くす必要がある」とし、パートタイム労働者における均等・均衡待遇とは異なる制度上の難しさと課題が浮き彫りとなった。
今回の法整備に関する会合は2月7日と20日の2回のみで、報告書には「今後、政府において本論点整理を踏まえた適切な検討を行うことを期待する」との文言を付した。