厚生労働省が15日発表した2月の労働経済動向調査によると、労働者の過不足判断DI(「不足」割合から「過剰」割合を引いた数値)は正社員でプラス38ポイントとなり、前回の36ポイント、前々回の33ポイントからさらに上昇した。パートタイムはプラス32ポイントで、前回の33ポイント、前々回の31ポイントからほぼ横ばい状態が続いており、正社員が不足している企業がジワジワ増えている。とりわけ、医療・福祉の59ポイントを筆頭に、運輸・郵便の49ポイント、建設の47ポイントなどの不足が際立っている。
一方、非正規社員などから正社員への登用制度のある企業は68%にのぼっているが、制度の有無にかかわらず、過去1年間に実際に登用した実績のある企業は50%だった。業種別では医療・福祉の65%が最高で、生活関連サービス・娯楽の64%、運輸・郵便の57%などが続いている。
調査は四半期ごと。今回は2月1日時点について常用労働者30人以上の5835事業所を対象に実施、50.8%にあたる2963事業所から有効回答を得た。