政府の規制改革推進会議(大田弘子議長)は9日、労働基準監督官の業務について、社会保険労務士などへの民間委託を検討するタスクフォース(主査・八代尚宏昭和女子大特命教授)を設置した。特命課題を扱うタスクフォースは、今後、対象業務の範囲や民間事業者の権限などを協議し、6月に取りまとめる同会議の今期の答申に盛り込む。
長時間労働など企業の監督にあたる労働基準監督官の不足を打開するのが狙い。八代主査は、「駐車違反の取り締まりでも民間委託が行われている」などとして、労働基準監督官の一部業務の民間委託を検討すべきと提案した。
大田議長は会合後の会見で、「労働基準監督官の不足は社会的問題。長時間労働を放置しないために、民間活用の検討は重要」と指摘した。