厚生労働省が22日発表した2016年の「賃金構造基本統計調査」によると、昨年6月時点の一般労働者(フルタイム勤務)の平均賃金は30万4000円(年齢42.2歳、勤続11.9年)で前年と同水準だった。男女別では男性が33万5200円(43.0歳、13.3年)、女性が24万4600円(40.7歳、9.3年)となり、男性は同水準、女性は1.1%増。女性の賃金は過去最高で、男女間の賃金格差も過去最小の73.0となった。
雇用形態別では、正社員・正職員の32万1700円に対して、それ以外が21万1800円。賃金格差(正社員・正職員=100)は65.8となり、前年より1.9ポイント縮小。男女別では男性が67.4で同1.6ポイント、女性が72.0で同2.2ポイント、それぞれ縮小し、全体と女性の格差は統計開始の05年以来、過去最小となった。ただ、大企業では59.4と正規・非正規の格差はかなり大きい。
政府は「同一労働同一賃金」の実現を目指し、正規と非正規の格差を70~80程度まで縮小することを目標にしている。
調査は昨年6月時点の賃金などについて、全国の常用労働者10人以上を抱える企業6万5881事業所を対象に実施し、4万9783事業所から有効回答を得た。