勤務先として魅力ある企業を世界共通基準で測る「ランスタッドアワード2017~エンプロイヤーブランド・リサーチ~」の日本の調査発表と表彰式が16日、東京国際フォーラムで開かれ=写真=、最高賞となるランスタッドアワード(総合1位)には日清食品ホールディングス(HD)が初の栄冠に輝いた。総合2位はトヨタ自動車、3位がサントリーホールディングス(HD)。海外企業部門は、アマゾンジャパンが4年ぶり3回目の1位を獲得した。
39の国と地域で事業を展開するランスタッドの「グローバルブランド」を活かした調査。日本法人は2012年から参加し、今年で6回目となる。企業の採用活動や組織力向上を目的とした国内最大規模の「人事の祭典」。この日の日本の式典を皮切りに、調査に参加した26カ国が今後それぞれの国の調査結果を発表し、表彰式などを開催する。
総合人材サービス会社・ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィー(本社:オランダ)の日本法人・ランスタッド(東京都千代田区)が開いた表彰式には、受賞企業や人事担当者のほか、労働・雇用分野の第一線で活躍する研究者、行政、マスコミ関係者ら1200人余が集まった。
表彰式では、アワードの「象徴」でもある、人型の磁石がたくさん集まったトロフィー、またはクリスタルトロフィーが日本法人のカイエタン・スローニナ会長兼CEOから受賞企業の代表者に手渡された=写真。総合1位のランスタッドアワードの栄冠を手にした日清食品HDの上村成彦執行役員CHOは「毎年ランクインしていたが、初めて1位を獲得でき光栄。コマーシャルでも仕事でもチャレンジ精神を社の文化としており、これからも挑戦を続け、おいしくて、面白い商品を世に送り出していきたい」と、喜びの言葉を述べた。
今年、新たに実施した業界別のトップには、TOTO(建設・不動産・住宅)、ブリヂストン(資源・素材)、伊藤忠商事(商社・卸・小売業)などの企業が名を連ねた。先進的で社会的に影響力の高い注目企業には、グーグルが選ばれた。
表彰式に続いて、上村氏とグーグルの平山景子ブランド&サーチマーケティング統括部長(Women Willプロジェクト統括)が登壇し、中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)の佐藤博樹教授を進行役に、「多様な人材活用と働き方改革」をテーマに、トークライブも行われた=写真。
表彰式後は懇親会が開かれ、主催者を代表してランスタッド日本法人の猿谷哲社長兼COOが多くの参加者に挨拶し、異業種の経営層と人事関係者らが交流を深めた。
同アワードは2000年から世界各地で実施され、年々、調査対象国を拡大。大手グループ企業から各国の地場産業、または現地の日本法人企業など、さまざまな分野の魅力ある企業を表彰し、他で行われている企業調査や表彰とは一線を画す「エンプロイヤーブランド(企業魅力度)」調査として、世界で実績と評価を獲得。日本の調査は18歳~65歳までの男女で、独立性と客観性を確保し、主観による偏りを避けるため、第3者専門機関であるTNS(イギリス)に委託している。
≪ランスタッドアワード2017の総合ベスト10は下記の通り≫
1位=日清食品HD、2位=トヨタ自動車、3位=サントリーHD、4位=明治HD、5位=パナソニック、6位=日立製作所、7位=キリンHD、8位=ソニー、9位=キヤノン、10位=味の素