厚生労働省が27日発表した「外国人雇用状況」(2016年10月末現在)によると、企業から届け出のあった人数は108万3769人で、1年前より17万5873人、19.4%の大幅増となり、4年連続で過去最高を更新した。雇用企業も17万2798カ所(同13.5%増)の過去最高となり、製造業が雇用者全体の31.2%を占めている。
国籍別では中国人が最多の34万4658人(同6.9%増)で、ベトナム人の17万2018人(同56.4%増)、フィリピン人の12万7518人(同19.7%増)となり、中国人が32%を占めているが、ベトナム人の大幅増が目立った。
在留資格別では、永住者など身分に基づく在留者が41万3389人(同12.6%増)で最も多く、「資格外活動(留学)」が20万9657人(同25.0%増)、「専門的・技術的分野」が20万994人(同20.1%増)の順。
厚労省では、政府が進めている高度外国人材や留学生の受け入れが進んでいるのに加え、雇用情勢の改善による人手不足で外国人需要が増えたため、とみている。しかし、労働力不足の一部を外国人が補う構図で、留学生らの単純労働力が流入している可能性も高いことから、政府は新たな対策を迫られそうだ。
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