厚生労働省が27日発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は1.41倍で前月比0.01ポイント上昇した。3カ月連続の上昇で今年最高を更新した。年末商戦などの季節需要の高まりが要因とみられる。これはバブル崩壊直後の1991年前半の水準。都道府県別では東京都の2.03倍が最高で、最低は北海道と沖縄県の1.02倍。10月に続いて全都道府県で1倍を超えた。
新規求人倍率は2.11倍で前月と同じ。新規求人数(原数値)は前年同月比7.7%増となった。産業別では、生活関連サービスが同12.8%増、医療・福祉が同10.6%増、教育・学習支援が同9.6%増など。
一方、正社員の有効求人倍率は0.90倍で、前月比0.01ポイント上昇した。正社員の区分統計を開始した2004年11月以降、10月に続いて最高を更新した。
11月の完全失業率は3.1% 総務省
総務省が27日発表した11月の就業者数は6452万人で、前年同月比73万人増、24カ月連続の増加となった。完全失業者は197万人で同12万人の減少、78カ月連続の減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント上昇の3.1%と3カ月ぶりに悪化したが、1995年前半に並ぶ水準を維持している。男女別では男性が3.2%、女性が2.9%。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5391万人のうち、正社員は3356万人で前年同月より56万人増。非正規社員も2034万人で同24万人増となり、非正規率は37.7%と前月より少し上昇した。非正規のうち派遣社員は133万人で同1万人減った。