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2016年12月22日

「自分の都合で働ける」が6割  連合のクラウド・ワーカー調査

 連合は22日、「クラウド・ワーカー」の意識調査を発表した。クラウド・ワーカーはインターネット上のマッチングサイトや自分自身のSNSなどを通じて仕事を受注・納品する人で、発注先との雇用関係はなく、近年、急速に増えている。調査は今月、20歳以上のワーカー1000人を対象にネット調査した。

 従事している仕事は「文書・データ入力」が最も多い22.8%。次いで「ライター」が16.8%、「ウェブサイト制作・デザイン」が16.4%など(複数回答)。平均的な1日の仕事時間は3.1時間で、副業の人は2.4時間。平均月収は4万5650円だが、専業では7万3268円、副業では3万249円だった。

 クラウド・ワーキングを選んだ理由では「都合の良い時間に働ける」が61.8%で最も多かったが、一方で不安に思うこととして「仕事が継続的にあるかどうかわからない」が51.8%あった。

 経験したトラブルを聞いたところ、「報酬の遅れ」が20.5%あり、「報酬の不払い、過少支払い」が17.1%、「不当に低い報酬の決定」が15.7%を占めた。法的保護・規制で望むことは「最低報酬額」が34.1%、「最低発注単価」が29.6%と多かった。

 クラウド・ワーカーの場合、労働基準法などの労働法は適用されないが、連合は「労働関係法令上の使用者責任や社会・労働保険料逃れなどの労働者保護上、問題となる行為が助長されることがあってはならず、就労実態を見て労働者性がある人は保護すべきである」としている。

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