厚生労働省が13日発表した2016年「障害者雇用状況」によると、民間企業の雇用障害者数は47万4374.0人(前年比4.7%増)で、実雇用率は1.92%(同0.04ポイント増)となり、雇用数、実雇用率とも13年連続で過去最高を更新した。法定雇用率の2.0%を達成した企業の比率は48.8%(同1.6ポイント増)と伸びたものの、まだ半数にも満たない状況だ。
内訳は身体障害者が32万7600.0人(同2.1%増)、知的障害者が10万4746.0人(同7.2%増)、精神障害者が4万2028.0人(同21.3%増)となり、3年連続で精神障害者の大幅な伸びが目立った。障害者雇用促進法では、18年度から精神障害者の雇用も義務付けている。
これに対して雇用率が未達成の企業は4万5790社あり、そのうち障害者を1人も雇用していない企業の比率は58.9%で、前年の59.4%よりは低下したものの改善スピードは遅いまま。また、特例子会社の認定を受けている企業は448社(同26社増)で、雇用者数は2万6980.5人だった。
公的機関では国が雇用者数7436.0人、実雇用率2.45%、都道府県が8474.0人、同1.6%、市町村が2万6139.5人、同2.43%でいずれも法定雇用率を達成している。しかし、教育委員会は1万4448.5人、同2.18%となり、法定雇用率を下回った。
同法では障害者の雇用比率の下限を企業が2.0%、政府・自治体が2.3%、教育委員会が2.2%と義務付けている。短時間勤務の雇用者などは0.5人にカウントしている。数字は6月1日時点。