厚生労働省が17日発表した2016年賃金構造基本調査(初任給)によると、大卒の平均初任給は20万3400円(前年比0.7%増)、大学院修了が23万1400円(同1.3%増)、高卒が16万1300円(同0.2%増)など、いずれも前年を上回った。人手不足を背景に、企業側が人材獲得に向けて初任給アップに動いたことがうかがえる。
大卒の場合、男性が20万5900円(同0.7%増)、女性が20万円(同0.6%増)と男女とも伸びた。大卒、高卒とも初任給は14年から3年連続で前年を上回ったが、伸び率は低下している。
大卒の場合、企業規模別では大企業が20万6900円(同0.8%増)、中堅企業が20万1100円(同0.0%)、小企業が19万9100円(同2.2%増)となり、規模別格差はあるものの、幅は少し縮小している。
産業別で最も高いのは、男性が建設業の21万3200円、女性が情報通信業の21万900円。最も低いのは男性が宿泊・飲食サービスの19万4100円、女性が運輸・郵便の18万5200円だった。
調査は今年6月、新卒採用をした1万5765事業所を対象に実施、そのうち1万5308事業所について集計した。