厚生労働省が20日発表した2015年「転職者実態調査」によると、転職後の賃金が「増えた」と回答した人の割合は40.4%で、「減った」と回答した人は36.1%だった。「増えた」割合から「減った」割合を引いたDIでみると、44歳以下ではプラスだったのに対して、45歳以上ではマイナスの傾向がみられた。
転職活動の方法は「ハローワーク」が41.4%で最も多く、「縁故」の27.7%、「求人情報専門誌など」が24.2%の順だったが、学歴が高いほど「民間の職業紹介機関」「企業のホームページ」の割合が高くなる傾向にあった(複数回答)。
一方、「転職者のいる事業所」を産業別にみると、「情報通信」が48.7%と最も多く、「運輸・郵便」が48.5%、「医療・福祉」が45.3%で続き、慢性的な人手不足に悩む産業の比率が高かかった。
調査対象は昨年10月時点の状況について、5人以上の正社員がいる事業所1万514カ所と従業員6090人から有効回答を得た。過去に1998年と2006年に実施している不定期調査。