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2016年9月15日

「再分配後」のジニ係数はほぼ横ばい  高齢社会を反映、14年厚労省調査

 厚生労働省が15日発表した2014年「所得再分配調査」によると、税金の支払いや年金などの社会保障給付を含まない「当初所得」の世帯ごとのジニ係数は前回調査の11年より0.0168ポイント高い0.5704となった。1983年以降上昇が続いており、今回は過去最高。当初所得の平均は年392万6000円で、前回より約12万円減った。

 しかし、当初所得から税金や社会保険料を差し引き、公的年金の給付などを反映させた「再分配所得」のジニ係数は0.3759で前回から微減となった。再分配後の格差改善度は34.1%で、過去最大。年金を受け取る高齢者が増えた分、再分配効果が強く出る結果となった。

 ジニ係数は0~1の間で1に近いほど格差が大きくなることを示す指標。日本の場合、高齢化は今後も進むため、当初所得のジニ係数は上昇が続く可能性が高く、所得再分配の機能強化や非正規労働者の賃金底上げなどの格差対策がさらに必要になりそうだ。

 調査は62年から原則3年に1度実施。今回は14年7月から1カ月間、8904世帯を対象に13年の所得について調べ、4826世帯から有効回答を得た。

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