国際人材派遣事業団体連合「Ciett」は、人材サービス事業の幅広い領域をカバーするため、派遣に限定した現在の名称を「WORLD EMPLOYMENT CONFEDERATION」(WEC=直訳:世界雇用連合)に変更した。日本時間の21日午後6時にCiett本部が公表。「世界の雇用(仕事)における急速な変化を的確にとらえ、そのニーズに呼応する役割を担っている団体として、ブランド再生が必要となった」とコメントしている。
同本部はベルギーに所在。世界トップクラスの民間職業サービス企業(9法人)と、オランダやイギリス、アメリカ、日本(日本人材派遣協会)など世界各国の48団体が加盟する国際組織。1967年に創設され、ILO(国際労働機関)やOECD(経済協力開発機構)などの国際機関と対話・協力して、健全な労働市場の創造・雇用の創出・派遣労働者の利益保護を目的とした活動を展開している。
これまでも、派遣事業だけに特化せず、時代の流れに合わせた民間職業サービス事業全体の活動について中心的役割を果たしており、今回の新名称とロゴ=右上=を含む「ブランド再生」で、名実ともに人材サービスとそれに派生・関連する事業の領域を網羅することになる。
同本部によると、人材サービス業界の付加価値として(1)雇用創造(2)変化への対応(3)経済成長の立役者(4)労働市場のアドバイザー――の4項目を掲げ、カバー範囲を派遣、紹介、キャリアマネージメント(アウトプレースメント)、RPO&MSP(採用プロセス委託や運営・管理など)に広げる。
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