厚生科学審議会の第43回難病対策委員会(委員長、千葉勉・京大大学院教授)は26日、「難病の医療提供体制の在り方」について議論を開始した。医療提供体制については、難病法や基本方針の中で(1)国は医療機関や診療科間などとの連携について、モデルケースを示す(2)都道府県は地域実情に応じて、必要事項を医療計画に盛り込む(3)都道府県は2018年度から開始する第7次医療計画に盛り込むため、17年度中に検討する――ことなどが決まっている。
同委員会の開催は1年ぶり。この日は国立病院機構箱根病院の小森哲夫院長(神経筋・難病医療センター)が「難病医療提供体制~患者に見える風景からの出発」と題して、多種多様な難病患者・家族の相談などに対して、国立大学病院内などに「難病診療機関紹介窓口」の設置を提言した。
同委員会は今後2回程度の審議を経て、提供体制のモデルケースに関する報告書を今秋にまとめ、それを受けて厚生労働省は都道府県に通知する予定。