音楽・演劇活動と仕事のダブルキャリア形成を支援するパソナミュージックメイトは2日、東京と大阪で「これからの社会における音楽家の働き方とは」と題するセミナーを開き、女性を中心にした若手音楽家らが参加した=写真。大阪は東京のライブ中継参加。
音楽ジャーナリストの菅野恵理子氏が「これからの社会における音楽家の役割とは」、経営コンサルタント兼声楽家の秋山ゆかり氏が「音楽家の働き方を考える」、上智大学音楽医科学研究センター長の古屋晋一氏が「仕事と音楽活動の両立のための練習方法とは」と題して講演した。
このうち、秋山氏は経営コンサルティングと声楽家活動を両立させる方法として、①二つの仕事の比率を決めておく②二つの仕事の繁忙期をずらす③ビジネスも音楽も基本は同じことを理解する――などをアドバイス。古屋氏は、練習時間を十分取れない社会人向けに、機械的に反復練習するのでなく、常に「仮説」を設定しながら効果を検証する「仮説練習」の勧めを説いた。
若手音楽家が演奏会などで生計を維持できる人は一握りに過ぎず、多くの人はアルバイトなどでつないでいることから、生活が不安定になりがちで、キャリアも中途半端になりがちだ。同社は、音楽と仕事を両立させて将来は独立を目指すダブル(W)キャリア形成に向け、新卒の「Wキャリアコース」などを設けて支援している。