日本人材派遣協会(水田正道会長)は14日、東京・丸の内で2016年度定時総会を開いた=写真。今年度は役員改選期にあたり、理事の定員を15人から18人に拡大する定款変更を承認した。
水田会長と上月和夫副会長は再任され、鬼頭秀彰氏(スタッフサービス・ホールディングス社長)が副会長に就任。柏村美生氏(リクルートスタッフィング社長)、猿谷哲氏(ランスタッド社長)、増村一郎氏(ビースタイル社長)の3人が新理事に就任した。これにより、理事は1人増えて16人になった。副会長を務めていた長嶋由紀子理事は退任した。このほか、15年度事業報告・決算、会費算定なども原案通り承認した。
16年度事業計画では、前年度に引き続き(1)労働者派遣法をはじめとする労働関連法規への対応(2)派遣社員のキャリア形成支援を2本柱に、関連セミナーの開催やポータルサイトの拡充などを図る。事務局から改正派遣法施行後の状況と同一労働同一賃金の動向について説明があり、協会としても注視していく方針だ。
水田会長は懇親会で、「今後、業界はあらためて事業の主語をすべて派遣社員に置くべき。派遣社員のキャリア形成を支援して、派遣が魅力あるより良い労働市場になるように努めよう」と強く呼び掛けた。
また、総会に先立ち、労働政策研究・研修機構の濱口桂一郎主席統括研究員が「日本の労働者派遣法の一考察」と題して講演した。