厚生労働省が27日発表した2015年度「障害者の職業紹介状況」によると、ハローワークを通じた障害者の就職件数は9万191件(前年度比6.6%増)と大きく伸びて7年連続で増加、過去最高を記録した。就職率も48.2%(同1.0ポイント増)に上昇、精神障害者の就職が大きく伸びた。障害者の新規求職申し込み件数は18万7198件(同4.5%増)だった。
障害別の就職件数は、身体障害者が2万8003件(同0.6%減)と減少したのに対して、知的障害者は1万9958件(同6.6%増)、精神障害者も3万8396件(同11.2%増)となり、精神障害者が大きく増えた。
産業別では「医療・福祉」の3万3805件、製造業の1万1933件、卸・小売り業の1万1577件が上位3位。職業別では「運輸・清掃・包装等」が3万1393件と最も多い35%を占め、「事務」が1万8469件、「生産工程」が1万1599件、「サービス」が1万819件と続いている。
改正障害者雇用促進法が4月に施行され、差別禁止などの規制が強まったが、法定雇用率は新たに精神障害者も算定されることになり、18年度から施行される。これを見越して、事前に精神障害者の雇用を確保しておく企業が増えたことが要因とみられる。