厚生労働省が28日発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.30倍で前月比0.02ポイント上昇、2015年度の最高を記録した。1991年当時の水準。都道府県別では東京都の1.95倍が最高で、最低は沖縄県の0.92倍だった。
新規求人倍率は1.90倍で前月を0.02ポイント下回った。新規求人数(原数値)は前年同月比5.2%増。産業別では、宿泊・飲食サービスの同13.8%増、教育・学習支援の同7.1%増、福祉・医療の同6.4%増、卸・小売りの同6.2%増などの求人増が目立ったが、学術研究・専門技術サービスは同3.1%減となった。
一方、正社員の有効求人倍率は前月比0.01ポイントアップの0.82倍となり、統計を開始した2004年11月以降の最高を更新した。
この結果、2015年度の平均有効求人倍率は1.23倍、前年度比0.12ポイント上昇して、2年連続で1倍台を超えた。09年度の0.45倍から6年連続の上昇で、91年度の1.34倍以来の高水準になった。新規求人倍率も1.86倍で同0.17ポイント上昇、91年度の1.95倍に次ぐ水準となった。
15年度の完全失業率は3.3% 5年連続の低下 総務省
総務省が28日発表した3月の就業者数は6339万人で、前年同月比20万人増、16カ月連続の増加となった。完全失業者は216万人で同12万人の減少、70カ月連続の減少となった。この結果、完全失業率(季節調整値)は3.2%で前月比0.1ポイント低下した。男女別では男性が3.4%、女性が3.0%だった。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5313万人のうち、正社員は3338万人で前年同月より67万人増。非正規社員も1975万人で同2万増となり、非正規率は37.2%だった。非正規のうち派遣社員は127万人で同10万人増えた。
この結果、15年度の平均完全失業率は3.3%、前年度比0.2ポイントの低下。10年度当時の5%台から5年連続で低下したとみられる。就業者数は6388万人(同28万人増)、完全失業者数は218万人(同15万人減)となった。