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2016年3月31日

派遣業界の売上高、6年ぶり増加  厚労省の14年度派遣事業報告

 厚生労働省が31日発表した2014年度「労働者派遣事業報告書」(7万4609事業所)によると、派遣労働者数は約263万人(前年度比4.6%増)、派遣先件数は約83万件(同1.4%増)、売上高は約5兆4394億円(同6.6%増)となった。派遣労働者数は2年連続の増加、売上高も6年ぶりの増加に転じた。同報告書は昨年9月末に施行された改正労働者派遣法以前の同法に基づいて集計した。

 派遣市場は08年度、派遣労働者数の約399万人、売上高の7兆7892億円がピーク。同年秋のリーマン・ショックで一気に縮小し、これに厚労省の「専門26業務派遣適正化プラン」などが追い討ちを掛ける形で市場規模は急落したが、アベノミクスをきっかけにした景気回復で市場も緩やかな回復基調を取り戻していた。

 また、厚労省が同日発表した15年6月1日時点の「労働者派遣事業状況」によると、派遣労働者は約134万人(前年比6.7%増)となった。内訳は政令26業務が約54万人、製造業務が約30万人、一般業務などが約49万人。改正派遣法では昨年9月末以降の新規派遣においては、政令26業務と一般業務の区別が廃止されている。

 

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