厚生労働省が25日発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は1.25倍で前月比0.01ポイント上昇し、今年最高を更新した。バブル崩壊後の1992年と同じ水準で、人手不足が続いている。都道府県別では東京都の1.85倍が最高で、最低は鹿児島県の0.90倍だった。
新規求人倍率は1.93倍で前月を0.10ポイントと大きく上回った。新規求人数(原数値)は前年同月比9.3%の大幅増。産業別では、宿泊・飲食サービスの同19.6%増、教育・学習支援の同14.2%増、卸・小売りの同11.5%増などで求人が増えている。
11月の完全失業率は3.3%に上昇
総務省が25日発表した11月の就業者数は6379万人で、前年同月比8万人増、12カ月連続の増加となった。完全失業者は209万人で同10万人の減少、66カ月連続の減少となった。
この結果、完全失業率(季節調整値)は3.3%で前月比0.2ポイント上昇した。男女別では男性が3.5%、女性が3.1%で、女性は前月比0.4ポイント上昇した。新規求職者や転職希望者の増加などが要因とみられる。
形態別雇用者数では役員を除く雇用者5310万人のうち、正社員は3300万人で前年同月より19万人増。非正規社員は2010万人で同2万人減となり、非正規率は37.9%だった。非正規のうち派遣社員は134万人で同1万人減った。