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2015年11月 5日

メイテックGの中間連結決算、増収増益で配当を上方修正  國分社長「エンジニアの能力開発に引き続き注力」

 エンジニア派遣で最大手のメイテックグループが5日発表した2015年9月中間連結決算によると、売上高は421億4300万円(前年同期比7.2%増)、営業利益は47億4400万円(同18.8%増)、経常利益は47億2300万円(同17.7%増)の増収増益となった。5月に発表した1株あたり54円50銭の中間配当を上方修正し63円とした。来年3月末までの通期売上高は864億円と見込んでおり、05年度の832億円を上回る過去最高に達する見通しだ。

 メイテックGの売上高は、メイテックとメイテックフィルダーズの2社で連結売上高の9割超を占める。好調な自動車や関連する産業機器などの派遣需要を追い風に、9月末のグループのエンジニア社員数は8333人(同5.4%増)、稼働率もフル稼働状態の95%前後を維持したのが業績アップの要因。このほか、エンジニアに特化した紹介事業も増収増益となっている。

 また、15年3月期の当期純利益がマイナスになったのは、老朽化した研修施設など4カ所について維持費の負担軽減と、将来の費用増加リスクを削減するため、利用を停止して生じた約36億円を減損処理したものだが、5日までに施設の売却も完了または売却交渉済みとなっている。今後は名古屋や厚木の大型研修施設と全国12カ所の中規模施設に集約して、社員の技術力向上などにさらに努める方針だ。

 16年3月末までの通期見通しは、売上高864億円(前期比5.2%増)、営業利益100億円(同4.8%増)、経常利益100億円(同3.7%増)とした。5月に発表した売上高860億円、営業利益98億円を上方修正し、当期純利益は70億円から76億円に修正した。期末配当は63円を予定、年間では126円となり、創立40周年にあたる記念配当20円を実施した前年度を上回る見通しだ。

 東京都内で業況説明と会見に応じた國分秀世社長は、新卒入社のエンジニア獲得について、「新聞報道によると、技術系の来春の新卒採用者数では3位となり、メーカーと並んでいる。安心してエンジニアとして働き続けることが出来るという一定の理解と共感を得ていると認識しているが、さらにメイテックブランドに磨きをかけていきたい」と強調。そのうえで、「雇用の安定や働き方の社会的な流れにも対応しつつ、加えて、収益と連動・直結するエンジニアの能力開発や啓発に引き続き注力していく」との方針を明確にした。


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